概要
入力電力から希望の出力電力を得る電力変換装置において、電力を変換・調整をするためにスイッチング素子を用いた電源装置。
その中で特に直流電力を別の直流電力に変換するDC-DCコンバータや交流電力を一定の直流電力に変換するAC-DCコンバータなどの電源装置を指す事が多い。スイッチングレギュレータやパワーサプライと呼ばれることもある。
詳細
スイッチング電源は、直流電力を安定的に供給するために使用される電源であり、非常に効率的であり、様々なアプリケーションに広く使用されています。
スイッチング電源は、入力電源をパルス幅変調（PWM）に変換し、高速スイッチング素子（例えばトランジスタ）を使って直流電力に変換します。PWM信号は、定められた周波数で交流電源から得られ、素子をオン/オフ状態に切り替えることで、素子の周囲の磁束を変化させます。この変化により、トランスやインダクタの磁束が変化し、出力電圧が生成されます。最終的に、フィルタ回路が使われて、変換された直流電力からノイズを取り除き、安定的な出力電力を生成します。
スイッチング電源は、従来の線形電源に比べて高効率であり、小型軽量であることが大きな利点です。これらの電源は、スマートフォンやノートパソコンなどの携帯機器、産業用機器、自動車など、さまざまなアプリケーションで広く使用されています。
ただし、スイッチング電源にはいくつかの欠点もあります。最も重要なのは、スイッチング電源から発生するノイズです。ノイズは、周辺の電子機器に影響を与え、EMI（電磁的干渉）の原因となります。このため、スイッチング電源を設計する際には、EMI対策が必要です。また、スイッチング電源は、高速な素子を使用するため、従来の線形電源に比べて回路設計が複雑になります。
最近のスイッチング電源は、高速スイッチング素子の進歩により、より効率的に、より安定した出力を提供することができるようになってきています。加えて、EMI対策に関しても、設計技術の進歩により、より簡単に対策が可能になってきています。